砂糖
2004年10月26日 〜2005.3アニメ感想いい加減、秋の新番組の第一印象とか書きたいんだけど、実は未だ録画しただけのが残ってたり;;
近いうちに書けると良いな;;
それにしても、ホントに多い。特に関東圏の火曜日深夜の多さってナニ(笑)。
話題の作品は一度は観たいと思いつつも、全部は観てらんないぞ〜。
今観てる中では、「MONSTER」が一番面白いかな。
最初の2クールでは最低限しか描写されていなかったヨハンが、如何に他人の寂しさに付け込んで陥落させ操っていくか、時間をかけ過ぎとすら思えるほどじっくり描いている。まぁシューバルトの場合はその状況を故意に作り出したわけだけど。
それにしても、視聴者はヨハンが何をしてきたかを知ってるけど、画面上は理想的な好青年の側面しか出されてない今のヨハンを観てると何とも不思議な印象だ。
テンマに残したメッセージだと、もう一人のヨハンが居るようだけど、今画面に現れてるヨハンは一体「どの」ヨハンだろう、実に掴み所がない。単純に「不気味」というのでもない、底知れなさというか、不思議が高じて理解できない恐怖というものになっていく感じ。
そして、これからヨハンが何を仕出かすのか、と思うと実に楽しみだ。
取り敢えず、リヒャルト氏が非常に危険な状態になってるのが心配;;
今までイヤってほど人死にが出てるけど、大抵登場後間もなくお亡くなりになるから割とダメージ少なくて済んでた。
でもリヒャルトは登場後数回経ってるし、色々苦労もあって感情移入してしまってるだけに、万一のことがあったら可哀想だー。
ところで、今までで一番印象に残ったのは、「5杯目の砂糖」。
ヨハンを殺すために、かつて凄腕の殺し屋だったロッソに人殺しの方法を教えてもらうため、彼の店のウェイトレスとして近付くニナ。
けれど、今は人の良いレストランの主人で、昔の映画を観ては涙を流すロッソを見て、聞きたいことを聞けずにいたニナに、ロッソの方が自分から過去を明かすんだけど、まずここが凄い。
さっきまでの人の良い主人が、突然纏う空気を変えて凄みを放つのは観ててゾクッとした。勿論、声の銀河さんの演技の素晴らしさもあるけど、画、特に眼の表情。派手な動きや演出は一切なく、ただ表情だけの微妙だけど明らかな変化が見事だったな。
そして、別れ際にロッソがニナに言う科白。
「人殺しなんて簡単だ。砂糖の味を忘れればいい」
かつてロッソが殺し屋としてライフルで狙っていたターゲットの男が、コーヒーに5杯もの砂糖を入れていた。そんなの甘すぎて美味い筈がないだろうと思いながら殺す機会を窺っていたところ、男がそれを美味そうに飲んだのを見て、ロッソは殺し屋を辞める。
私は、この時ロッソにはターゲットの男が自分と同じ人間に見えたんだと感じた。自分も飲むコーヒーの味を思い、そこに5杯の砂糖を入れた甘さを想像し、その想像の甘さが自分と男とが同じ人間だという現実を引き寄せたというか。
だから、ロッソはその後コーヒーを飲む時には砂糖を5杯入れ、男と同じ人間であることを確認するようになったのだと。
相手が自分とは「違う」と思うからこそ、簡単にその命を奪うことができるんだと思う。トルコ人街を焼き払おうとしたネオナチも、トルコ人達をゲルマン民族とは「違う」と考えるからこそ簡単に皆殺しにしようとする。
けれど、相手が自分と「同じ」だと気付くと、殺すことなんてできなくなる。
だから、「砂糖の味を忘れればいい」とは、相手と同じ感覚を持たなければ、相手が自分と同じだと思わなければ、簡単に殺せる、ということじゃなかろうか。
ではヨハンは人間と「違う」か「同じ」か。
人間と違うモンスターだ、としてしまうと彼を理解できないことに安心はするけど、やはり同じ人間だからこそ、理解できないことに恐怖を感じるんじゃないか、という気がする。
まぁ、話はまだまだ続くから、じっくり観ていくつもり。
近いうちに書けると良いな;;
それにしても、ホントに多い。特に関東圏の火曜日深夜の多さってナニ(笑)。
話題の作品は一度は観たいと思いつつも、全部は観てらんないぞ〜。
今観てる中では、「MONSTER」が一番面白いかな。
最初の2クールでは最低限しか描写されていなかったヨハンが、如何に他人の寂しさに付け込んで陥落させ操っていくか、時間をかけ過ぎとすら思えるほどじっくり描いている。まぁシューバルトの場合はその状況を故意に作り出したわけだけど。
それにしても、視聴者はヨハンが何をしてきたかを知ってるけど、画面上は理想的な好青年の側面しか出されてない今のヨハンを観てると何とも不思議な印象だ。
テンマに残したメッセージだと、もう一人のヨハンが居るようだけど、今画面に現れてるヨハンは一体「どの」ヨハンだろう、実に掴み所がない。単純に「不気味」というのでもない、底知れなさというか、不思議が高じて理解できない恐怖というものになっていく感じ。
そして、これからヨハンが何を仕出かすのか、と思うと実に楽しみだ。
取り敢えず、リヒャルト氏が非常に危険な状態になってるのが心配;;
今までイヤってほど人死にが出てるけど、大抵登場後間もなくお亡くなりになるから割とダメージ少なくて済んでた。
でもリヒャルトは登場後数回経ってるし、色々苦労もあって感情移入してしまってるだけに、万一のことがあったら可哀想だー。
ところで、今までで一番印象に残ったのは、「5杯目の砂糖」。
ヨハンを殺すために、かつて凄腕の殺し屋だったロッソに人殺しの方法を教えてもらうため、彼の店のウェイトレスとして近付くニナ。
けれど、今は人の良いレストランの主人で、昔の映画を観ては涙を流すロッソを見て、聞きたいことを聞けずにいたニナに、ロッソの方が自分から過去を明かすんだけど、まずここが凄い。
さっきまでの人の良い主人が、突然纏う空気を変えて凄みを放つのは観ててゾクッとした。勿論、声の銀河さんの演技の素晴らしさもあるけど、画、特に眼の表情。派手な動きや演出は一切なく、ただ表情だけの微妙だけど明らかな変化が見事だったな。
そして、別れ際にロッソがニナに言う科白。
「人殺しなんて簡単だ。砂糖の味を忘れればいい」
かつてロッソが殺し屋としてライフルで狙っていたターゲットの男が、コーヒーに5杯もの砂糖を入れていた。そんなの甘すぎて美味い筈がないだろうと思いながら殺す機会を窺っていたところ、男がそれを美味そうに飲んだのを見て、ロッソは殺し屋を辞める。
私は、この時ロッソにはターゲットの男が自分と同じ人間に見えたんだと感じた。自分も飲むコーヒーの味を思い、そこに5杯の砂糖を入れた甘さを想像し、その想像の甘さが自分と男とが同じ人間だという現実を引き寄せたというか。
だから、ロッソはその後コーヒーを飲む時には砂糖を5杯入れ、男と同じ人間であることを確認するようになったのだと。
相手が自分とは「違う」と思うからこそ、簡単にその命を奪うことができるんだと思う。トルコ人街を焼き払おうとしたネオナチも、トルコ人達をゲルマン民族とは「違う」と考えるからこそ簡単に皆殺しにしようとする。
けれど、相手が自分と「同じ」だと気付くと、殺すことなんてできなくなる。
だから、「砂糖の味を忘れればいい」とは、相手と同じ感覚を持たなければ、相手が自分と同じだと思わなければ、簡単に殺せる、ということじゃなかろうか。
ではヨハンは人間と「違う」か「同じ」か。
人間と違うモンスターだ、としてしまうと彼を理解できないことに安心はするけど、やはり同じ人間だからこそ、理解できないことに恐怖を感じるんじゃないか、という気がする。
まぁ、話はまだまだ続くから、じっくり観ていくつもり。
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