『MONSTER』CHAPTER 46「接点」

やはりヨハンの思惑通り逃げたのか、スーク。
ストーリー進行上の必要ともいえるけど、でもなんで逃げる？
決定的な証拠があるワケでもないと思うんだけど。
ああいう状況に追い込まれたら、冷静な判断ができなくなって逃げるだろうことを、ヨハンに読まれてたってことかな。
刑事ドラマに憧れて刑事になるようなタイプだし、ってことで。

久し振りにテンマが主人公っぽかった。
やっぱり治療をしてる姿が一番生き生きしてるような、自分の居るべき場所というか役割というか、そんなのを感じてるような印象があるな。

そしてグリマー。
彼自身が511キンダーハイムに入ってたのか。一体幾つなんだ？
最初は息子が入ってたのかと思ったけど、どうやら『息子』なんて居なさそう。
彼自身が511出身だと考えると、元所長のペドロフに言った「（511の出身者はみな）人を愛せない」というグリマーの言葉が重く感じられる。
自分自身をそう捉えていることが重いな。
でも、そうするとペドロフから実験データを手に入れようとしたのは何のため？記憶を取り戻すためか？

いきなり「逃亡者」になって冷静さを失うスークを、「最後に信じられるのは自分だけ」と言って落ち付かせるグリマーだけど、そう言うグリマーが実は一番、自分で自分が判らないでいるように思えるのがなんだか皮肉。
ヨハンのテープを聞いて気分が悪くなったのは、自分の中のモンスターに重ねたからだろうけど、それはヨハンのモンスターとは別次元のものじゃないかという気がする。

それにしても、素手でどうやってあんな風に殺したんだ？
超人シュタイナーと違って優男っぽいし、スパイ要員として育てられてて、格闘技術を仕込まれたワケでもなさそうなのに。