今更だけど、ケジメなんで書いとくかな、感想。最終幕についてはあんまり書くことないんだけど。
というか、この最終幕はANNA・SUIのためにつくられたんじゃないの?と思ったのは気のせいか。

これといった話はなく、5年後の登場人物達のあれこれ。生存者に限る。フランツはお墓だけ。
最後のキャスト紹介で在りし日の彼が出ましたが!
5年間もお墓参りしなかったとわ、アルベールめ。
ユージェニーは毎年来てたってのに。
アルベールに逢うためとはいえ、それでもフランツは(アルベールのために)喜んでたに違いない。なんて優しいフランツ(うるうる)。

5年経ったってことで、色々変わったキャラも居るけど、一番笑ったのはルノー。それっぽ過ぎだよ。
ユージェニーは随分お淑やかな感じになったような。
ドプレーはえらく出世したみたいだけど、一体幾つの設定なんだ?
戦争が終わって「一部の者のみが富み栄えるのではない社会」が実現するらしいけど、残念ながらそれまでに社会情勢の描写が少なくて、実感が湧かなかった。
最初の頃にパリを囲む城壁の内と外で社会分離されてる様子が描かれてたのは面白かったんだけど。あと、フェルナンの失脚でアルベールが外に出る資格がなくなったというのもあったけど、それくらいだったような。
それにしても、ベッポはたったあれだけかい!不満だ!!

結局、フェルナンがどういう経緯で親友を裏切ったのか、ってのもなかったな。
フェルナンが伯爵の正体を知ったときに、エドモンは親友なんかじゃなかったみたいに言ってたけど、最終幕で、若き日のエドナン、メルセデス、フェルナンが渚で仲良く戯れてるシーンを観ても、そんなわけなかったと思うんだけどね。
それにしても、潮風に帽子を攫われてむくれるメルセデスとそれを笑う男二人は、フランツが最期の朝夢にみた、アルベールとユージェニーと三人で海に行った時とそっくり。
それで、因果は巡るにならないために、フランツを殺したの?スタッフ?<違うだろ
フランツが生きてたって、フランツやアルベールはフェルナンやエドモンみたくならないよ!ま、彼らの生き方を見てきたから、とも言えるけど。

フランスの文豪デュマの古典文学を、見事にホモアニメに仕上げてくれた『巌窟王』ですが。
なにせ、キャラの服装や髪の2Dテクスチャリングとかいうのに最初驚いた。というか、うざい、と思ったよ、正直。
でも、慣れるととても面白く印象的。見事なアイデアだなぁと感心。
また、全体的に幻想的な背景描写が素晴らしかったけど、特に印象に残ったのは伯爵邸の海。
ただ、パリの街並みだのオペラ座だの、どの辺が遠未来?な感じだったのがちょっと。エドモンは航行中の宇宙船から普通に手紙出してるし(どこぞのポストに入れたんか?)。
観ていて過去か未来か判らなくなったこと多し。
エドモンを陥れた船長の「手紙」も、「メモリーチップ」とかでも良かったんじゃないの?って気がするけど。
なるべく原作を尊重したってことかな。

ストーリーとしては、前回も書いた通り、大人達の感情描写が物足りなかったのはアルベールの視点で伯爵の生き方を捉えたから仕方ないとして。
最初の頃は伯爵がやや出張り過ぎの感があったような。それが、最後が近付くにつれ「巌窟王」の支配が強くなったせいか、伯爵の存在感が希薄になった気がする。
最初から完全にアルベール視点でも良かったんじゃないか、とも思える。

とはいえ、最後まで飽きさせない展開で、作画の質もほぼ満足できるものだったし、なにより個性的な映像の美しさはちょっと比べるものがないくらいだった。
フランツが伯爵の正体を突き止めてパリに帰ってきてアルベールと再会する川辺のシーンや、ルノーの車の中でフランツの遺した手紙を読んでアルベールが決意するシーンとか。<フランツ絡みのシーンばっかり
そして、この作品でフランツに逢えて良かった。
ありがとう、フランツ。
これで、フランツがアルベールと幸せになってくれたら文句はなかったんだけど;;

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