大奥(1)

2005年10月6日 漫画感想
本屋さんに平積みされてる表紙が、作中の水野の裃と同様、やけに目立ってて、それに惹かれてつい買ってしまった。
帯には「男女逆転大奥。将軍は女、大奥には美男三千人。」
いやー、面白かった!そして、これからが更に楽しみ。

とにかく吉宗(♀)が男前でカッコ良い!
大奥の水野(♂)もいなせでイイ男だ。てっきり水野が主人公なんだと思ったのに、途中退場したのはちょっと残念。
しかも倹約家の吉宗が、財政難のため大奥の人員削減で美男50人に暇を出したので、見栄えのイイ男の多くが途中退場。
そんな訳で、この作品は逆ハーレムの話ではないし、BLでもない。

若い男の致死率の高い病が蔓延した結果、男子の人口が女子の4分の1となったせいで、女が全ての労働力の担い手となり、家業もそして将軍職も女子が継ぐようになった世界。
まさしく男女逆転の世界の描写、特にそこでの常識が逆転してる様が最初は面白かったんだけど。
読んでいくうちに、作品冒頭でこの世界が男女逆転した経緯をなんで描いてあったのか疑問になった。ただ逆転した社会を面白可笑しく描くだけなら最初からそういう世界を描けば良いだけなのに、経緯を描いても却って説得力に欠けるじゃないか?つまり、男子の人口が4分の1になったからって政治の中枢まで女子が占める世界になるの?という気がするし。
その疑問が解けるのは、即位した八代将軍吉宗がこの国の成り立ちに疑問を持って調べ始める、第一巻の末尾。つまり「逆転した」ということにこそ意味があるらしい。
これを今後どう料理していくのかが非常に楽しみ。
徳川吉宗やその側近加納久通、大岡越前守等、歴史上の有名人が実は女だったんですよ、などというアイロニーだけではないだろうから。

ISBN:4592143019 コミック よしなが ふみ 白泉社 2005/09/29 ¥600

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